悪質な業者やキャッシュバッカー(CB)を完全に見破る「鉄壁のスカウター」を手に入れた俺は、再び無敵の気分に浸っていた。 「もう俺に死角はない。怪しいURLも、ダラダラ続く引き延ばしメールも全部スルーできる。あとは可愛い一般の女の子と楽しいデートを重ねるだけだ!」
……しかし、出会い系の神様はどこまで俺に試練を与えるのだろうか。 次に俺を待ち受けていたのは、運営が用意した仕掛けでもなければ、詐欺グループのプログラムでもない。れっきとした「本物の一般女性」でありながら、男の下心と財布を冷徹に利用する魔物――「飯モク(ごはん目的)女子」だった。
今回は、完全に下心に目を眩まされ、初対面の女の子に高級焼肉(合計2万円超え)を奢らされた挙げ句、駅の改札前で音速の如く背を向けられて即解散、翌日にはLINEまでブロックされていたという、俺の人生最大級の『黒歴史・ATM敗戦記』を公開する。
額に血の汗をにじませながら学んだ、飯モク女子の生態と、1回で見分けるための防衛策をすべて教えよう。
甘い罠の始まり:掲示板の「贅沢グルメのおねだり」に目が眩む
事件が起きたのは、仕事のプロジェクトが無事に終わり、自分へのご褒美として「今週末はちょっと贅沢に美味しいものでも食べに行きたいな」と考えていた金曜日の夜だった。
PCMAXの「ピュア」掲示板を見ていると、ある魅力的な投稿が目に留まった。
投稿者:ミサキ(21歳・女子大生) タイトル: 土曜日の夜、一緒に美味しいお肉食べに行きませんか?🥺 本文: 普段、学生でお金がなくて、チェーン店の居酒屋ばかりです(泣) もし良かったら、社会人の方に美味しい焼肉とか連れて行ってもらえると嬉しいです! 楽しくたくさんお話しして、仲良くなれたら嬉しいです。よろしくお願いします✨
写真を見ると、ゆるふわ系の髪型に、いかにも男子ウケしそうな可愛らしいルックスの女の子。 普段の俺なら、「社会人に連れて行ってもらいたい=奢り目的なのでは?」と一歩引いて警戒したはずだ。しかし、この時の俺は「仕事のご褒美に贅沢がしたい」「若い女子大生と高級焼肉を食べたい」という二つの欲望が最悪の形でブレンドされ、脳の警戒アラートが完全に麻痺していた。
「まぁ、21歳の学生だし、多少奢るくらい当然だよな。仲良くなれれば先行投資として安いもんよ!」 完全にカモがネギを背負った状態で、俺は5ptを消費してメッセージを送った。
異例のスピード展開:お店の指定と「初手からの高級要求」
メッセージを送ると、ミサキからの返信は驚くほど早かった。「ケンジさん、メッセージありがとうございます!社会人の方とお話しできるの楽しみです!」と、こちらの自尊心をくすぐる文面。
そして2往復目、俺が「土曜日の夜、どこか行きたいお店とかある?」と聞くと、彼女の本領が発揮された。
ミサキ: 「実は、友達から聞いてずっと行ってみたかった恵比寿の『〇〇(有名な高級焼肉店)』ってお店があって……! そこ、すごく人気で土曜日でも予約取れるみたいなんです>< もし良かったら、そこに行ってみたいなぁ…なんて。ダメですか?🥺」
食べログでそのお店を調べると、平均予算は1人10,000円〜15,000円。2人で最低でも2万円は超える計算だ。 普通のデートなら、初対面でこんな高級店を指定してくる女性は100%地雷である。しかし、当時の俺は「ダメですか?🥺」という可愛い文章に完全に理性を失っており、「いいよ!予約取っておくね!」と男気(大馬鹿)を見せてしまった。
今思えば、「土曜日なのに直前で予約が取れる」「初対面で躊躇なく高級店を指定してくる」という時点で、彼女は日常的に色々な男を使ってそのお店に通い詰めているプロの飯モクだったのだ。
デート当日:肉を詰め込む「フードファイター」と化した美女
土曜日の19時、恵比寿駅で待ち合わせ。 現れたミサキは、写真以上に可愛らしく、流行りのハイブランドの小さなバッグを持っていた(これも別の男に買わせたものだったのだろう)。
「ケンジさん、初めましてー!本当に予約してくれたんだ、嬉しい!」 満面の笑みで腕を軽く組まれ、俺のテンションは最高潮に達した。「今日はいけるかもしれない」そんな淡い期待を抱きながら、高級焼肉店へと入店した。
しかし、席についてコースと高級なシャトーブリアン、さらには1杯1,200円の高級サワーを注文したあたりから、徐々に違和感が形になり始める。
ミサキは、俺の仕事の話やプライベートにはほとんど興味を示さなかった。会話の9割は「最近行ったオシャレなシーシャバーの話」や「友達と行った韓国旅行の話」。そして、お肉がテーブルに届いた瞬間、彼女の目が獣のようにギラリと光った。
「わー!すごーい!写真撮っていいですか!?」
インスタ用の写真を一通り撮り終えると、彼女は驚異的なスピードで肉を網に焼き、ものすごい勢いで口へと運び始めた。 会話を盛り上げようと俺が質問をしても、「へー、そうなんですね!あ、この牛タンめっちゃ美味しい!」と、会話のキャッチボールではなく「会話を肉の感想で強制終了させる」という高等技術を連発してくる。
彼女の目的は、俺という人間に興味を持つことではなく、目の前にある「A5ランクの霜降り肉」を胃袋に収めること、ただそれだけだった。俺はおしゃべり相手ではなく、肉を自動で供給する「喋るATM」に成り下がっていた。
悪夢の終盤:会計直後の「シンデレラ(逃亡)解散」
デザートまで綺麗に完食し、いよいよお会計の時間がやってきた。 店員が持ってきた伝票を恐る恐る覗き込むと、数字は「24,800円」。 俺の心臓が少し跳ね上がった。
ミサキは財布をカバンから出す素振りすら見せず、当然のようにスマホで化粧直しをしている。 俺がクレジットカードを出して決済を済ませると、彼女は申し訳なさそうな顔一つせず、マニュアル通りの笑顔を浮かべた。
「ケンジさん、ごちそうさまでしたぁ!本当に美味しかったぁ、幸せ!」
お店を出て、時刻は21時前。 金曜夜のユカさんとのデートのように、「じゃあ、次は少し静かなバーでも行って、大人の話を……」と俺が切り出そうとした、まさにその瞬間だった。
「あ、ケンジさん!実は今日、このあと21時半から大学のサークルの友達の誕生日会に遅れて参加しなきゃいけなくて……! 本当にごちそうさまでした!すっごく楽しかったです!じゃあ、私こっちの改札なので、バイバイ!」
「……え?」
引き留める隙すら与えられない、流れるようなマシンガントーク。 彼女は改札のICカードをピッと鳴らすと、一度も後ろを振り返ることなく、雑踏の中へと消えていった。
恵比寿駅のホームにぽつんと取り残された俺の手元には、2万5,000円が消え去ったクレジットカードの控えと、うっすらと服に染み付いた焼肉の煙の匂いだけが残されていた。
翌朝、淡い期待を抱いて「昨日は楽しかったね!無事に誕生日会行けた?」とLINEを送るも、2日経っても既読はつかず。確認すると、見事にブロックされていた。
反省会:飯モク女子を確実に回避するための「3つのチェックポイント」
この「恵比寿高級焼肉2万5,000円即解散事件」によって、俺は深夜の自室で猛烈な反省会を行った。 業者やCBとは違い、彼女たちは「利用規約」には違反していない(ただ奢ってもらって帰っただけ)。だからこそ、運営に通報してもポイントは戻らないし、完全に自己責任の世界だ。
俺が身をもって学んだ、「初手で飯モク女子を100%見抜いて弾くためのチェックリスト」がこれだ。
① 掲示板やプロフに「おねだり・奢り要求」があるか
- 「美味しいご飯連れて行ってください」「学生でお金がないのでごちそうしてほしい」と最初から明記している女性は、9割が飯モクだ。本当に普通の出会いを求めている一般女性は、プライドや警戒心があるため、最初から「奢って」とは絶対に書かない。
② 初対面で「高級店や特定の駅」を指定してくるか
- 飯モク女子は、自分が食べたいもの、あるいは「自分が普段行かない高級なエリア(恵比寿、銀座、六本木など)」をピンポイントで指定してくる。
- 対策として、初デートの場所を聞かれたら、必ず「まずは新宿か渋谷あたりの、カジュアルなカフェかバルで軽くどう?」と、こちらから打診して反応を見るべきだ。そこで「えー、居酒屋系はちょっと……」「〇〇(高級店)がいいな」と食い下がってくる場合は、その時点で即ブロックしていい。
③ 「夜の食事」に異常に固執するか
- 誠実な出会いを求める女性は、初対面での夜の食事(特にお酒の席)を警戒する。逆に、初対面なのに「絶対に夜の19時以降のディナーがいい!」と強く要求してくる女性は、夜の高いご飯をターゲットにしている飯モクの可能性が極めて高い。
まとめ:下心に負けるな、最初のデートは「予算3,000円」まで
PCMAXの中で最も精神的・金銭的ダメージが大きいのが、この「飯モク女子」への遭遇だ。 彼女たちに騙されないための最大の格言を贈ろう。
「最初のデートは、どれだけ美女でも『昼のカフェランチ(予算3,000円以内)』で完結させよ」
これさえ守っていれば、もし相手が飯モクだったとしても、ランチ代の1,500円程度の痛手で済む。そこで楽しく話が弾み、本当に自分に興味を持ってくれていると確信できてから、2回目のデートで高級なディナーに行けばいいのだ。
下心に目を眩まされ、最初から大金を叩く男は、出会い系の戦場ではただの「歩くお財布(ATM)」として消費されて終わる。
手痛い敗戦を乗り越え、ついに金銭管理もセーフティネットも完璧になった俺。 いよいよ次回、このPCMAX体験談シリーズの最終回を迎える。
次回、【身バレ対策・総まとめ編】。 「知人に絶対バレたくない!」という現役アラサー会社員の俺が、写真の工夫やPCMAX内の各種設定、さらにはGPS機能の罠までをハックし、【身バレ確率0%】でアプリを使い倒した全テクニックと、10日間の総括をお届けする。
(【身バレ対策・総まとめ編】へ続く)